こんにちは。今回は、台湾で数多くのスタートアップや起業家を支援してきたアクセラレータであるAppWorksをご紹介したいと思います。弊社では以前からAppWorksと密に連携をしており、Demo Dayにも何度か足を運んで弊社ホームページを通じてご紹介させていただいています。
AppWorksとは
AppWorksがスタートアップの支援を始めたのは2010年。当時スマートフォンの成長に伴いスマホアプリが注目度が上がってきたことからつけたネーミングだそうです。まずAppWorksのAlyssa Chen氏に施設ツアーをしていただき、その後Jessica Liu氏に沿革や支援内容などを詳しくお話していただきました。
アクセラレータプログラムに加えて2012年からVCファンドを設立し投資機能を持ち合わせたAppWorksはこれまでに320以上のスタートアップ企業と720以上の起業家に対して支援して行ってきました。
その中には、addlight journalでもご紹介しているFandoraやiCHEFといったスタートアップも含まれています。
起業家とのコミュニケーションを大切に
アクセラレータプログラムは合計6か月。3か月目にDemo Dayが行われ、多くのプログラムではここで卒業していくケースが多いですが、AppWorksではその後も2,3か月支援を行っているようです。年に2回のバッチでそれぞれ30~40社ほどのスタートアップ企業が参加。企業数としては比較的多めでしょうか。その中で、起業家とのコミュニケーションを取ることを意識しているといいます。週に一回は参加企業が3,4グループに分かれてグループセッションが行われ、お互いの状況を報告しあったりメンターにアドバイスをもらったする場を提供。仕事に没頭しがちなメンバーに対して、お互いコミュニケーションを行う場を通じて何かの気づきやヒントが生まれることを狙っているようです。
豊富なコンテンツを提供してスタートアップを支援
AppWorksではweeklyでの支援内容も豊富。例えば毎週火曜日は「Training Tuesday」と呼ばれ、メンターや卒業生、その他コミュニティーの方をお招きし、ファイナンシャルレポートの作り方、Facebook広告の運用方法、データ分析の基礎、など、実践的なトレーニングを提供しています。毎週水曜日は「Speaker Series」と呼ばれ、主には卒業生の先輩起業家が実経験に基づいたストーリーをお話したりディスカッションを通じてアドバイスを提供したりしているそうです。そして毎週金曜日には様々なテーマでワークショップも行っているとのこと。時にはAmazonやGoogleといった大手インターネット企業と連携して実用的な内容で企画、提供しているようです。その後、金曜日の夕方から夜にかけてはHappy Hourの時間を設けており、卒業生、メンター、VC、運営スタッフがネットワーキングや情報交換を行って1週間を終えているようでした。
グローバルな連携を加速
AppWorksでは台湾だけでなく海外は主に東南アジアとの連携を強化しているとのこと。ここには2つの意味があり、ひとつは台湾から東南アジアへの進出を狙っている企業の支援ともうひとつはその逆で東南アジアから台湾での事業展開を狙っているケースです。アクセラレータプログラムの多くは中国語で行われるそうですが、ここ最近は英語のコンテンツも強化中。Demo Dayのピッチを英語で行うチームも出てきているようでした。
日本からはこれまでに若干数の支援実績があるようですが、まだまだ少ない様子。日本からのメンバーももちろんウェルカムということでしたので、ご興味のある方はぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
AppWorks Acceleratorが入居している下の階に、AppWorks Schoolとあったので質問したところ、アクセラレータとは別プログラムでエンジニアを育てるスクールを最近オープンしたとのこと。3か月で基礎からプログラミングを学べるもののようで、そこの卒業生がAppWorks Acceleratorにスライドしてジョインすることもあるようです。このように幅広いアプローチで台湾とアジア周辺のスタートアップを支援しているAppWorks。今後も世の中にインパクトを与えるスタートアップが出てきそうですね。
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