【台湾スタートアップインタビュー】アジアの2000以上もの小さなレストランを支えるPOSシステム – iCHEF

addlight journal 編集部  addlight journal 編集部

台湾スタートアップ紹介シリーズ。今回はアジアの小さなレストランを支えるPOSシステムを提供するiCHEFをご紹介いたします。

バーコードをスキャンしたり、売上管理してくれたり・・・といったシステムを備えているレジをPOSレジと呼びますが、日本では既に一般的なものとなってきています。しかしながら、iCHEFがサービス展開を行っている台湾、香港、シンガポール、マレーシアといったアジアの国々には、POSシステムを導入していない小さなレストランも数多くあります。そこに向けてサービスを提供するのがこのiCHEFです。iPadを用いることで、場所を取らず簡単に導入することが可能。ちなみに日本でもアプリ配信中です!
今回インタビューさせていただいたiCHEFのCEO Ken氏は、米国のジョージワシントン大学でMBAを取得した後に、中国のマクドナルドで企画担当として中国、香港、台湾のメニュー考案などを行っていたそうです。既に社内でICT化が進んでいるマクドナルドでの戦略担当の経験というのも、iCHEFのヒントになりました。

デジタル化の進まない小さな個人経営レストラン

Ken氏によると台湾のレストランのおよそ20%ほどはインターネット環境を持っていませんでした。例えばホテルを予約するとしたらエクスペディアやAgoda.comといったサイトを使って予約をすることが一般的。しかしながら、小さな個人経営のレストランというのはそうしたIT化されたネットワークから孤立してしまっているのです。これを解決するためにIT化することで情報の共有や効率化といったことを行うわけですが、小さなレストランでは資本や技術力に乏しいため実現が難しくなります。そこでIT化されたネットワークを構築するプラットフォームを開発し、得られた情報を1000ものレストランでクラウド共有できたらどうなるだろうか・・・。ここからiCHEFは始まりました。

店にあわせてカスタマイズできるUI

iCHEFの注目すべき点はカスタマイズできる項目の多さにあります。メニューや料金設定はもちろんですが、席の配置やステータス(テーブルがどういった状況か)などもニーズに合わせて変更することができるのです。そしてタブレットのタッチパネルを使うため、直感的な操作性も魅力の一つです。実際にアプリがどのような働きをするのかデモをしてもらうと、ステータスが色分けされ、タブで階を表示、またドラッグ操作でどこの席に何が起こるのかを簡単に操作することができます。

もう一つの注目すべき点はデータ処理です。データの処理は100%クラウド上に保存とのことで万が一のトラブルでもクラウド上にデータは残ります。また、通信回線の故障などにより利用ができなくなるのは不便ということで、回線が切断されたり不安定となっている状態ではメインとなるiPadに情報が集積される仕組みとなっています。これで急なネットワークトラブルのためにサービスが停止するという危険性が最小化でき、回線状況を気にする必要なくiCHEFを利用することができます。

“Go Beyond”

Ken氏は優秀な人材を確保することや、技術者のモチベーションを高めること、そして新たなアイデアを結び付けていくことなどをチャレンジングなことだと話します。
また、営業も技術開発も資金調達もマーケティングも・・・毎日全てが大変だとした上で、「日々のこうしたチャレンジを除けば何もチャレンジはない。ビジネスモデルを高めていったり領域を拡大していくことでGo Beyondできるんだ。」と続けました。

将来のiCHEFの展望については、レストランと人をつなぐような、すべての情報を提供できるプラットフォームになっていきたいといいます。次の3年間の目標として、1つの大きなプラットフォームとなり、日本のぐるなびや食べログのように台湾国内や東南アジアを中心としたすべての料理をネットワーク化したいといいます。またインバウンド向けの側面も持ち、海外からの観光客に使ってもらえるようなアプリにしたいといいます。

最後に

「台湾でレストランを使うときどのアプリを使う?」
こう聞かれて正直答えに迷ってしまいました。多くの人の答えはガイドブックやトリップアドバイザーになるのではないかと思います。iCHEFはただのPOSシステムではなく、そうした情報をお客さんにも提供することで、レストランサイドとお客さんの両方が得をするシステムを目指しているようです。
「iCHEFを入れておけばアジア旅行は一安心!」となる日が来るかもしれませんね!

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