【台湾スタートアップインタビュー】VRを通じて誰でもミュージシャンになれる時代~ミュージシャンの’夢を諦めたフリーランスWebデベロッパーの挑戦!

 addlight journal 編集部

こんにちは。先日こちらの記事でも紹介した、台湾最大級のスタートアップの祭典InnoVEX。台湾のみならず、世界各国から様々な分野のスタートアップ企業、VC/投資家、メディアの皆さんが駆けつけました。その中で、我々はVRを活用して自由自在に作詞作曲ができるという面白いサービスを展開するLyra VRにお話を伺い、実際に体験をすることが出来ましたので、ご紹介したいと思います。

ミュージシャンの’夢を諦めたフリーランスWebデベロッパーの挑戦

「VRヘッドセットを初めて被ったときに、これだと思った。」と話してくれたのは、今回お話を伺ったLyra VR CEO & Founder の Dilun Ho氏。青春時代をバンドに捧げプロのミュージシャンまで目指していたDilun氏ですが、ご自身とまた周りのミュージシャン仲間がプロへの道の競争の激しさを目の当たりにし断念することに。その後、フリーランスのWebデベロッパーとして10年以上幅広く活動をされてきました。仕事柄、最新テクノロジーの情報を得る機会は多かったためもちろんVRが注目されてきたことは知っていたそうですが、初めてVRの世界を目の当たりにしたのは2年弱前のことだったそうです。VRをかぶったその瞬間に衝撃をうけ、VR x Musicのふたつがすぐに結びついたといいます。その後、担当していたWeb系開発プロジェクトを終わらせた後、起業家への道を進むことになりました。

LyraVR CEO Dilun Ho氏とデモ体験に感動中の弊社スタッフ

ゲーム感覚で作曲。楽器も豊富で自由自在

VRの世界観を文章で説明するのはなかなか難しいものがあります。そこでまずは、実際の作曲シーンをイメージいただくために、こちらの紹介ムービーをご覧ください。

ご覧のように、LyraVRでは従来の楽譜の概念がありません。目の前にある空間全体を楽譜として扱います。下を向くとメニューボタンが表示されます。リモコンを使って表示すると、あらゆるサウンドが用意されており、リモコンを使ってそのサウンドを掴み、好きなところへ配置します。いわゆるドラッグ&ドロップの動きです。そこに配置されたサウンドをリモコンで叩くと音がでるという仕掛けです。上から下にいくにつれて、高い音から低い音へと変わっていきます。今度は、それぞれのサウンドを線でつなぎ合わせていきます。点と線が繋がって時にひとつの音として完成するという訳です。

ただし、サウンドを組み合わせていくやり方は少々地味な印象も。その場合には、あらゆる楽器が用意されています。ムービーの中ではキーボードに対してリモコンで叩いて演奏しています。その演奏している部分を「レコード」しておくと、演奏した内容がサウンドとなって表示されるのです。

これまでにない全く新しい作曲の世界観を創り出しているといえるのではないでしょうか。また、従来の手法ではレベルの高いミュージシャンでないと作曲は難しかったですが、LyraVRであれば初心者でも手軽に作曲できるようになる、とDilun氏はお話してくれました。

VR x Musicでやりたいことのアイディアは尽きない

世に出回っている多くのVRゲームが多いが、実はVR x Musicのアイディアは無数にあるとお話してくれたDilun氏。インタビューの会話の中でも、ユーザー同士がバーチャルな世界の中でコンサートやコンテスト、またイベントなどを行ったりと色んなアイディアが話題にあがりました。
また、現在は北米のマーケットが大きいことから、北米を中心に展開していくことを考えているようですが、近い将来には日本での展開も視野に入れていると意欲を見せてくれました。我々が今回見させていただいたものはβ版でしたがその完成度は高く、LyraVRの今後の動きから目が離せません。

最後に

いかがでしたでしょうか。特に今回ご紹介したVRやARなど、新しい体験の在り方を提案/提供するサービスについては、実際に手に取ってみる、体験してみる、をしてみないと実際に伝わりにくいこともあります。こちらの記事をご覧いただいた皆さんも、是非関連の展示会や店舗で行われているデモなどを通じて感じとってほしいと思います。
弊社では今後も海外のスタートアップコミュニティーに関するトレンドや情報をお届けして参ります。本記事、またその他お問い合わせがございましたら、ぜひこちらからお気軽にご連絡ください!