広がる企業・教育機関のオンラインサービス

addlight journal 編集部  addlight journal 編集部

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、事業の構造や働き方が大きく変わりつつある。日を追うにつれ減っていく人通りとは対照的に、オンラインでの活動は活発さを増している。
今やビジネスの現場だけでなく、大学の講義や「オンライン飲み会」でも盛んに利用されるオンラインウェブ会議サービス「Zoom」。昨年12月1,000万人だったユーザー数は、今年3月には2億人という、実に20倍もの増加を成し遂げた。

Zoomを筆頭にオンラインサービスの増加は、コロナウイルスを契機とした社会構造の変化が確実に生じつつあることを予感させる。オンラインへの移行をスムーズに実現できる判断力・スピード感・柔軟性は、今後の組織の成長力を占うといっても過言ではないだろう。

一方、東京都での緊急事態宣言の発令によってオンラインへの移行はその速度を増すなか、テレワークを支援するサービスも次々と現れつつある。こうした状況を逆手に取り、地理的な制約を超えさらなる成長を実現するためには、どのような取り組みが必要なのか。今回は大手企業、スタートアップ、教育機関によるオンライン移行支援の取り組みをそれぞれ紹介するとともに、企業がさらなる成長を促進するための洞察を持つ。

大手企業

顔認証技術で勤務の見える化+セキュリティ事故防止を一石二鳥に提供する「テレワークサポーター」

キヤノンMJは、傘下のキヤノンITソリューションズが提供するテレワーク支援サービス「テレワークサポーター」を特別価格で提供を開始した。パソコンとウェブカメラのセットである同社製品の最大の特徴は顔認証技術だ。当製品はテレワークの導入に踏み切れない企業が抱える2つの大きな悩みを一挙に解決する。

1つめは「生産性の担保」だ。勤務時間や勤務の様子を実際に確認することができなくなることによる生産性の低下を懸念している企業は少なくない。当製品は顔認証によって利用者の在席/離籍を自動で判別し、勤務実績を自動で管理する。顔認証での勤務実績管理の実現により、企業はオフィスワークと同様に、社員の勤務時間を確認することができる。

もう1つは「セキュリティ事故の危険性」だ。社内の機密情報を取り扱うことが多い企業では、社外への書類持ち出しによって生じるリスクは看過できない大きさである。当製品の顔認証技術は、登録された利用者以外の画面ののぞき込みや、なりすましを自動検知し画面を自動でブラックアウトさせる。テレワークがますます盛んになっていく今後の社会の風潮に取り残されることなく、着実に生産性を向上できる試金石となるだろう。

都内中堅・中小企業1,000社にテレワーク用端末を無料で貸与

パソナは、東京都の委託によりテレワーク用端末を無料貸与する「東京都テレワーク導入モデル体験事業」を開始した。東京商工会議所の調査では、中小企業のテレワーク導入率は26%にとどまり、今後も実施予定のない企業が全体の54%を占めた。中堅・中小企業のテレワーク化を阻害する原因として、「パソコンなどの機器や通信環境が十分でない」という回答は、1位(42.3%)の「社内の体制が整っていない」に続く2位(31.7%)だったという。

同事業は、この課題に対してダイレクトな解決策を提供する。対象とするのは東京都の中堅・中小企業1,000社で、支援内容は大きく3つ。テレワーク端末の貸与、端末の設定代行、ツールの仕様説明だ。当事業で貸与されるノートPCパソコンは各社1台ずつのみだが、テレワークに必要なツールセットのインストール・端末の設定は、希望に応じて支援スタッフが企業所有の端末にも行う。端末はあるが、テレワークをするために必要なツールや設定がわからずこれまで在宅勤務に踏み切れなかった中堅・中小企業は多いだろう。端末貸与から設定代行までワンストップで支援することで、多くの企業の判断を後押しすることが期待される。

パーソル総合研究所、法人を対象としたオンライン研修事業を本格展開 第1弾として、新入社員向けのオンライン研修を4月から提供

パーソルは、グループ企業のパーソルラーニングが提供する、法人を対象としたオンライン研修事業の本格展開を発表した。4月から始まった新年度、20卒の新入社員の多くは在宅にて幕を開けたことだろう。新卒研修に限らず、感染拡大防止のために集合研修を中止する企業が相次いでいるが、社員の成長やビジネス上のリスク低減を考えると、研修の中止は中長期的に大規模な損失につながりかねない。
パーソルが提供するオンライン研修の第1弾は「新人社員向けオンライン研修」。従来の集合研修と極めて近い形式の「ライブ配信研修プログラム型」、インタラクティブな実践形式の「学習プラットフォーム提供型」の2パターンが用意されている。一方通行ではなく、双方向性や学習機会の効率化を図れる点で従来のオンライン研修と一線を画す。

4月下旬からは「成果の出る営業マネジメント」「ダイバーシティマネジメント」の提供を予定しており、感染の収束後も研修の新たな形として定着することが予想される。

スタートアップ

一気通貫のオンラインイベント支援サービス

スペースマーケットは、イベントプロデュース事業の顧客提供価値の拡大を目的に、パートナー企業と業務連携をおこない「オンラインイベント支援サービス」を開始する。
新型コロナウイルスの影響で従来のオフラインでのイベント開催が自粛を求められる中、イベントはオンラインへの移行を余儀なくされている。社員総会や株主総会、新商品のPRイベントや顧客向けイベントなど、その種類は多岐に渡る。オンラインイベントの実現には「会場」「配信機材」「通信インフラ」の3つが必要となり、オフラインでのイベントとは全く異なる準備が必要になる。
同社はデジタルコミュニケーションやライブ配信を強みとする各パートナー企業と連携し、オンラインイベントの企画から会場選定・機材準備・配信を一気通貫でサポートする。
これまでとは異なる形式でのイベント開催は企業にとって危機である一方、大きなチャンスともなりうる。オンラインイベントになることで参加への障壁が極めて小さくなるからだ。効果的かつ円滑に実施できれば、競合他社との大きな差別化を図ることもできるだろう。

 

無償提供を延長したオンライン商談システム「bellFace」

ベルフェイスは、オンライン商談システム「bellface」の無償提供機関を5月31日まで延長した。「日本で一番使われているオンライン商談システム」と銘打たれた当サービスは、これまで主に営業組織の成果向上に大きく貢献してきた。クライアント側の事前準備が不要であること、デバイス・ブラウザの制限がないことなどの機能面での便益が大きく、また録画機能や商談中の資料確認、セールスフォースとの自動連携など営業マネジメント面での生産性向上にも寄与している。

日本で主流であるフィールドセールスは、まさに「3密」を体現するような活動である。感染拡大を機にフィールドセールスからインサイドセールスへと移行する企業が増加している中、bellfaceは通常の営業活動を中断して全社的にサービスの導入支援に取り組む。導入企業のにビジネスを活性化させることで、日本の経済停滞にも歯止めを利かせる一手となるだろう。

教育機関

スピーディかつ大胆な対応でオンライン学習環境を支援する東京大学

企業のみならず教育機関にもオンラインへの移行が求められる中、東京大学は白眉とも言える優れた対応で生徒のオンライン学習環境の整備を支援している。3月に入り、感染拡大が世界的に拡大する状況を見るや、「知の協創の拠点として、世界最高水準の学問の叡智を結集させて、この人類の新たな脅威に立ち向かう」とし、全学でのオンライン授業への完全移行を決め、全生徒へのZOOM Proアカウントの付与を数日以内に完了。教員向け・学生向けオンライン授業マニュアルを整備した。

情報共有のプラットフォームとして「講義オンライン化に関する情報サイト」を特設し、オンライン学習環境のない学生に対するPC・ポケットWi-Fiの貸与制度を整えた。最も早い学部では学事暦通り4月3日から新学期を開始し、当初、オンライン講義のURL取得のためアクセスが集中した学務システムを新学期開始から数日以内に改善した。

ストレスフリーな学習環境の整備、地理的・物理的制約からの解放により、1,000人もの受講生が集まる授業が生じたり、チャット機能で対面よりもインタラクティブな教授と学生とのやり取りが実現されたりといった、今までにない学習の在り方の模索も始まっている。

学内での取り組みに学生も呼応し、主に新入生向けに履修制度や授業の情報、サークル活動・ゼミ活動などの新歓活動を集約したサイト「UT-Base」が立ち上がり、学生の課外活動面の情報収集におけるプラットフォームの役割を果たしている。こうした学生主体の非公式サイトと大学当局が主体的に連携し、生徒の快適な学習環境・キャンパスライフを支援している。

アドライトが取り組む、オンライン事業創出支援

このように、オンライン移行への支援は産学共に充実しつつあるが、弊社も新規事業の立ち上げを支援すべく、「オンライン事業相談」を5月末まで無料で実施することとした。

以下、リリース本文

【5月末まで無料】期間中何度でもご利用可!自社の事業開発プロフェッショナルが新規事業のお困りごとをアドバイス「オンライン事業相談」開始

大手企業とスタートアップの共創を支援する株式会社アドライトは、新規事業開発におけるお困りごとに対し、1時間単位でアドバイスを行う「オンライン事業相談」を開始しました。

新型コロナウイルス感染拡大により、経済の停滞が相次いでいます。事業の構造や働き方も大きく変わるであろう歴史的局面を迎えるなか、否が応でも内省の機会を与えられています。
自社の新規事業を立ち上げたい、オープンイノベーションを実現したい等の想いを抱える方々の少しでも力になれたらと、この度オンラインでの事業相談を行うことにしました。5月末まで無料にて提供します。
事業アイデアの壁打ちはもちろんのこと、事業化フェーズの進め方や起業マインドの醸成の仕方等お困りの方にご活用いただければ幸甚に存じます。

対象
社内新規事業に携わる方、オープンイノベーションに携わる方

・利用回数
期間中、何度でも利用可(1時間/回)

・お受け可能なご相談事項
以下はあくまで一例です。お問い合わせフォームにて詳細を記載いただいたのち、すり合わせができればと思います。

  • 事業アイデアの壁打ちをして欲しい
  • 社内ベンチャー制度を実施したい
  • 自社に合うスタートアップの選定の仕方を知りたい
  • 全社のイノベーション戦略を再検討したい
  • アクセラレータープログラムの最適なリソースを相談したい
  • 社内への事業案の説得の仕方を知りたい
  • 社員への起業家マインドを育成したい

※上記プロジェクトのオンラインでの実施の仕方についてもご相談可能です。
※ご相談内容にあたり、お受けできかねる場合もございます。

・対応予定者
ご依頼内容に応じて、適切な人員をアサインします。

・オンライン事業相談までのフロー
STEP1:以下フォームよりお問い合わせ(ご相談内容、希望日時等ご入力)
https://www.addlight.co.jp/contact/online_advice/
STEP2:弊社よりご連絡のうえ日時およびご連絡手段の決定
STEP3:オンライン相談実施(1時間)
※次の時間帯に先約がなければ延長も可能でございますが、基本的には1時間/回とさせていただきます。

株式会社アドライトについて
大手企業の新規事業の創出支援、社内ベンチャー制度構築、イノベーター人材育成等、各社に合わせてご提供しております。オープンイノベーションにおいては、国内外スタートアップから最適な企業を選定し、戦略立案、事業化まで一気通貫でサポート。企業にとどまらず、行政機関や主要自治体とも連携し、 世の中に大きなインパクトを与える事業創造を目指しています。

お問い合わせ
株式会社アドライト
TEL:03-6823-1270(平日10時-19時) E-mail:info@addlight.co.jp

 

終わりに

新型コロナウイルスの収束が見えない以上、いかにオンラインで、オフラインと同様以上に組織・事業を成長させるかが課題となる。弊社も試しながら最適化を図っていきたい。