【インタビュー】プログラミングができるRobolinkのドローンが教育に新しい風を吹き込む

 addlight journal 編集部

こんにちは。今回は、米国カリフォルニア州のサンディエゴで活動するRobolinkのCEOハンソル・ホン氏のインタビューすることができました。

韓国生まれアメリカ育ち

学生時代の特に受験において激しい競争が繰り広げられることで知られる韓国。ホン氏にもその経験があったそうです。「今度の受験で失敗したらアメリカの学校に送り込むからな」と当時言われたホン氏は試験に臨んだものの結果はダメ。理由を聞くと「当時ビデオゲームばっかりやっていたからね」と笑いながら話してくれました。

その後、半年以内にアメリカの高校に進学することになったホン氏は、カリフォルニア大学サンディエゴ校を経てRobolinkを創業し今に至るまで、サンディエゴをベースに活動しています。

最初の起業は失敗に終わった

大学卒業後、ホン氏は趣味で草野球に打ち込んでいました。そこで出会ったのが、ホン氏もファンで韓国で活躍した元プロ野球選手。徐々に打ち解けていく中で、もともと教育に興味があったホン氏は、インターネットを通じて野球のレッスンを配信するメディア事業を思いつきます。これが初めての起業でした。ですが結果は失敗。原因はキャッシュフローにあったと言います。「当時オフィスもいらなかったし不要なコストをかけすぎてしまったんだ」と話してくれたホン氏は、その教訓を活かして二度目の起業に臨みます。

Robolink Inc. CEO ハンソル・ホン氏

Robolinkでは子供がロボットやドローンを通じてプログラミングを学べる

ホン氏はRobolinkが提供するサービスを「Robotics Educaton」と表現しました。文字通り、Robolinkのゴールは、子供が気軽に楽しくロボットやドローンのプログラミングに取り組むことでコーディングのスキルだけでなくクリティカルシンキングや問題解決力を習得できるようになることだといいます。

Robolinkの製品であるCoDroneは179.99米ドルとお手頃な価格設定。それに加えて、大きく二つのパートに分かれたレッスンを用意しています。まず一つ目のレッスンでは、ドローンが緊急停止するようなコードを書いていきます。その次に二つ目のレッスンでは、ドローンを飛ばしたり着陸させたり、という動作をプログラミングします。これで基本的な動作をドローンに行わせることができるということです。

とはいっても子供にとってはなかなかタフにも聞こえるこの仕様。ホン氏によると、誰でも簡単にできるように工夫しているそうです。「特に子供たちにとっては、自分が作業した結果をすぐに目で確認できることが大切。だって2時間かけてコーディングして何も起こらないとつまらないだろう」というホン氏とチームメンバーは、新しいプロダクトのテストに特に時間をかけ、子供たちが楽しめる仕組み作りに徹底しています。その努力が実り、1人の子供から、「ぼくが知らない間にSTEM(※)の学習をしていたとは思わなかったよ」と言われたことがとても嬉しかったと話してくれました。

(※)STEM:”Science, Technology, Engineering and Mathematics”の略。科学・技術・工学・数学の教育分野のことを指す

Kickstarterは実はマーケティングツールにも使える

Robolinkでは、ロボットやドローンの開発を立ち上げるため、Kickstarterを活用して25万米ドルの資金を集めました。ホン氏によると資金以外でもメリットがあったといい、それはKickstarterのキャンペーンを通じて世の中からの知名度を上がり結果的に良いマーケティングの効果があったことだったそうです。Kickstarterを活用することでSEOで高ランキングを獲得することもできるようです。それ以外で印象的だった点はAmazon SEO。Aamzonを見ているユーザーは購買意欲をもってる可能性が高く、Amazon上で高いランキングを獲得していることも極めて重要であるということでした。

より多くの子供に使ってほしい

もともと資金調達は考えていなかったRobolinkですが、今後は学校や教育機関などを通じてより多くの子供たちに使ってもらうためスケールしていく考えであり、資金調達も視野に入れているとのことです。また、子供たちだけではなく先生や研究者、ロボットマニアなど幅広い層のユーザーを獲得していきたいと言います。

いかがでしたでしょうか。Robolinkは、InstagramFacebookTwitterで積極的に情報発信をしていますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。

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