【インタビュー】シリコンバレーで活躍するAI x IoTプラットフォームのMoBagel

addlight journal 編集部  addlight journal 編集部

こんにちは。昨今ビッグデータと呼ばれるように情報量が爆発的に増加してきたこととIoT系のプロダクトやサービスが加速してきたことに伴い、大企業からスタートアップや大学まで人工知能(AI – Artificial Intelligence)を活用したソリューションが増えてきていることは皆さんご存知の通りではないかと思います。

今回ご紹介するスタートアップは、台湾で生まれシリコンバレーで育ったIoTに特化したAIエンジンを展開するMoBagel(モベーグル)です。

今回は、MoBagel CEOアダムス・チャン氏と事業開発部長ジョイス・ホ氏にお話をうかがいました。

台湾で生まれシリコンバレーで開花した

アダムス氏はコンピューターサイエンスで博士号を取得した後、大学でコンピューターサイエンスの講師、中華電信(台湾最大手の通信企業)でやテレビ番組の司会者を務めたりと、幅広い分野で活躍されてきた人物です。
2010年に創業したMoBagelでは、当初Webやスマホアプリのノンプログラミング開発ツールを提供していましたが、2013年頃にIoTが発展し始めたことに伴いAIの分野へ参入しました。

データ解析の分野をもともと得意としていたアダムス氏は、IoTとデータ量の急激な発展に伴い、これらに特化したAIエンジンを開発することを志しますが、大手企業特有の企業文化の中でできること、ソフトウェアよりどちらかと言うとハードウェアに長けた台湾でできることには限界があると感じ、自身で事業を立ち上げることを決断したそうです。

2014年にシリコンバレーで開催されたSalesForce Hackathonに参加し入賞。その後、500 Startupsで米国でのアクセラレータプログラムのbatch13に参加しシードラウンドの資金調達に成功したことをきっかけに、グローバルな市場で着実に成長してきました。最近では、ソフトバンクが主催するSoftBank Innovation Programに参加したことを足掛かりに日本での事業展開も行っていく考えのようです。

日本における事業展開は一筋縄ではいかなかった模様。直面したチャレンジとしては、言語の違いはもちろんのこと商習慣がアメリカ・シリコンバレーとは大きく違うことで一苦労。慣れるまで時間がかかったと苦笑いでした。

急激に増えるIoTデータにフォーカスしたAIエンジン

ここ数年でIoTという言葉が広く知られるようになってきましたが、あらゆるハードウェア端末が多種多様な情報を断続的に発信しています。これらのデータは形式が統一されておらず言ってみれば汚いデータであり、また、例えばセンサーから取得されるデータはネットワークが途切れたりすることもあったりと、データ解析を実際に行うとなるとなかなか難しい状況がありました。

MoBagelでは、IoT端末から生データを受け取るとまずパターン認識を行い。搭載されている95種類の分析の中から適切なものを適用するところまでを自動的に行うことができることが強みです。多くの企業において、これはデータサイエンティストと呼ばれる専門家が手動で行う作業。人的リソースと時間的リソースの両方がかかるこの部分を自動化できるという訳です。また、データ解析サービスをクラウド型SaaSにパッケージ化することで、幅広い企業に使ってもらえるよう工夫がなされています(お客様のご要望に合わせてオンプレミス型にも対応)。

北米だけでなくアジアやヨーロッパ圏の方々にも使ってもらいたい

現在はアメリカのマーケットを中心にサービス展開を行っているMoBagelですが、向こう数年の間には、中国やヨーロッパのマーケットへも展開していきたいとのこと。日本への進出でSoftBank Innovation Programを活用したように、似たようなプログラムを通じて現地パートナーの開拓できたら進出していく考えのようです。

日本のスタートアップ企業もグローバルに展開したら面白い

また、日本のスタートアップエコシステムに対する印象を伺ったところ、魅力的なスタートアップが多いもののグローバルに展開しているスタートアップが少ないことについて少々もったいなく感じられたそうです。
台湾は日本に比べてもマーケットサイズが小さいことから必然的にグローバル展開を視野に入れていく必要あるようですが、日本のマーケットサイズは比較的大きいことが起因しているのではないかとのこと。また、言語や文化のバリアーもあるのではないかと鋭い指摘をしてきたところが印象的でした。
そんな印象ではありますが、日本には優れたテクノロジーを持ったスタートアップが確実に多いことから言語や文化の壁に臆することなく海外マーケットに挑戦したら面白いのではないか、と語ってくれました。
アダムス氏との会話を通じて、日本で数多く出てきたAI系スタートアップも是非グローバルに挑戦活躍していってほしいと思わされました。

弊社では今後も海外スタートアップコミュニティと幅広く連携していきます。本記事やMoBagelへのお問い合わせがございましたら、ぜひこちらからお気軽にご連絡ください!

Written by N.