【動画付き】Japan Tech Leaders Summit 2018 Springを終えて

 addlight journal 編集部
Japan Tech Leaders Summit 2018 Spring

4月6日、株式会社アドライトGlobal Business Hub Tokyo(東京・丸の内)にて「Japan Tech Leaders Summit 2018 Spring」を開催しました。昨年8月に開催した第1回目の2倍となる130名の方々にご来場いただき、盛況のうちに終えることができました。この場をお借りしお礼を申し上げます。
(当日、進行に大幅な遅れが生じたことをお詫び申し上げます)

本記事では、ダイジェスト版として当日のもようをお届けします。詳しいレポートは後日公開予定です。

Japan Tech Leaders Summit 2018 Springとは?

はじめに簡単にイベントの紹介をしておきます。「Japan Tech Leaders Summit」は完全招待制のグローバルなテック系スタートアップとのマッチングイベントシリーズです。⽇本で活躍する多種多様なバックグラウンドを持ったイノベーターや事業会社のCEO、CFO、M&A責任者、新規事業開発責任者、投資家、スタートアップ等を対象としています。

今回は⼈⼯知能やブロックチェーンといった「Deep Tech」を活⽤した事業開発に向け、ビジネスパートナーの発掘を実現することを⽬的とし、イベントは前回ともに全て英語で進⾏しました。

2018 Springのテーマは「Industry 5.0」。世界的に人手不足が深刻化しているなか、オートメーション技術の基盤でもあるAIやロボティクス領域に前向きな⽇本市場への関⼼が高まっています。今後世界の労働環境を⽀える「技術ハブ」「初期マーケット」の役割を果たすことが期待されていることから、どのような分野で海外の技術がマッチするのか、最先端のトレンドを通して探るべく掲げました。

ブロックチェーン、AI、イノベーション…Deep Techの今

午前中は大手企業で新規事業を担当されている方を対象としたクローズド勉強会を実施。ブロックチェーンを使ったビジネス例(海外)やヨーロッパのスタートアップ最新事例を紹介し、午後からいよいよメインステージへ。

Changes in Innovation

はじめにラウンドテーブルがあったことで、周囲の参加者と打ち解けることができたと好評

イベントのはじめにラウンドテーブルがあったことで、周囲の参加者と打ち解けることができたと好評を博したChanges Innovation

内閣府 知的財産戦略推進事務局長・住田孝之氏が登壇。これからのイノベーションエコシステムについての紹介があったのち、参加者がランダムに分かれて「5年後のイノベーションを形作る要素は?」というテーマでラウンドテーブルを実施。ブロックチェーンや人工知能といったテクノロジー要素の他、多様性あるチームや創発な組織といったソフト面の回答もあり、活発な議論がなされました。

 

The Future of Workplace Automation Businesses

今年3月27日に東京証券取引所に上場し、時価総額が1000億円に迫る勢いのRPAホールディングス株式会社 代表取締役・高橋知道氏、自動化の進むイギリスにて金融機関向けに業務自動化ソリューションを提供するRe:Infer チーフレベニューオフィサー・Stephen Mackintosh氏、元理化学研究所の研究者で、現在自動運転スタートアップ・アセントロボティクス株式会社にて研究を進めるリサーチサイエンティスト・Anthony DeCostanzo氏、弊社のイノベーションコンサルタント・原田の4名が登壇。RPA(Robotic Process Automation)や業務自動化の未来について語っていただきました。

 

The Industry 5.0 Consumer’s World

日本を代表するグローバル企業、パナソニック株式会社 アプライアンス社 海外マーケティング本部 新規事業開発室・深田昌則氏、IoTスタートアップの株式会社ウフル 代表取締役社長 CEO・園田崇氏、政府による投資ファンドの株式会社産業革新機構 マネージングディレクター/工学博士・服部健一氏がそれぞれ登壇。「日本は改善は得意だがイノベーションは苦手なのではないか」という質問に対し、「明治維新を見れば、日本がいかにイノベーティブであるかは歴史が証明している」というコメントが印象的な回となりました。

 

The Future of Retail Automation

Japan Tech Leaders Summit 2018 Spring

漱石アンドロイドやマツコロイドでおなじみ、大阪大学教授・石黒浩氏、楽天株式会社 執行役員/楽天技術研究所 所長として東京・ニューヨーク・ボストン・パリ・シンガポールの5拠点統括およびAI・データサイエンティスト戦略を行う森正弥氏、変なバー」の協働型ロボット「アヤドロイド」で知られる、株式会社UsideU 代表取締役・高岡淳二氏が登壇。石黒氏はリアルとバーチャルロボット、高岡氏はバーチャルロボット、森氏はバーチャル試着サービスを紹介し、AIの技術の可能性について示唆。

 

How Blockchain Brings Disruption to Existing Business Models and Vertical Industries

三菱UFJフィナンシャル・グループからスピンアウトしたFintech領域の技術開発や販売を行うJapan Digital Design株式会社 CTO・楠正憲氏、数多くのブロックチェーン技術を応用したプロジェクトを統括する株式会社NTTデータ 技術革新統括本部 システム技術本部 方式技術部 課長・丸山智浩氏、スタンフォード大学発ベンチャーのMobius CTO・Cyrus Khajvandi氏が登壇。ブロックチェーン技術を産業にどのように適用すればいいか議論が交わされました。

 

Can mainstream cryptocurrency use evolve beyond speculation? 3 players bringing meaningful coins to the masses

ICOで25億円調達を目指すスタートアップ、Telcoin CEO・Claude Eguienta氏、LINE社株式会社 LINE Blockchain Lab 責任者・Peter Park氏、独自の仮想通貨「MUFJコイン」開発中の三菱UFJフィナンシャル・グループ オープンイノベーション リーダー・藤井達人氏が登壇。日本は仮想通貨の市場として熱い視線が注がれており、海外ゲストからの質問も多く挙がりました。

 

Innovative Startups Technologies Emerging from Europe and Why You Should Care

経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 課長補佐(総括)・河野孝史氏を迎え、Truffle Venture Capital Venture Parter・ Mark Bivens氏と1on1セッション。Deep Tech関連の最新政策を紹介と合わせ、会場からは、今後仮想通貨について政府がどのように介入していくのか、技術をもった海外スタートアップについての誘致政策はどのようなものがあるか等積極的な質問がなされました。

 

Startup Pitch Session

セッション最後にDeep Techに関連するスタートアップ6チームが登壇しピッチを展開しました。

  • リサーチAI会社「ForeTop」(日本)
  • Future PlayのポートフォリオであるVRデバイス「Looxid」(韓国)
  • グローバルチームでLegal Techに挑む「Amplify」(日本)
  • 台湾とアメリカを拠点に人工知能の開発を行う「Imageous」(台湾)
  • フランスとアメリカを拠点に音声認識の研究開発を行うスタートアップ「Snips」(フランス)
  • ブロックチェーン技術を活用した中古品トラッキング「Arianee」(フランス)

セッション終了後はGlobal Business Hub Tokyoのテラスエリアも使ってのネットワーキングが行われ、登壇者・参加者合わせ交流を深めました。

 

Japan Tech Leaders Summit 2018 Springを終えて

今回のカンファレンスにご参加頂きました皆様、お忙しい中登壇いただいたスピーカーの皆様、メディア関係者の皆様、スポンサー企業の皆様、会場をスポンサードいただいた三菱地所様、改めましてありがとうございました。

株式会社アドライトでは、これからも国際的なイノベーションエコシステムの創出に向けた取り組みを進めてまいります。引き続き、弊社の活動にご期待ください。

最後に、当日のもようを動画におさめました。できる限り登壇者や参加者の皆様が映るようまとめております。ぜひご覧いただけますと幸いでございます。(3分強)

次回は2018年の後半を予定しております。内容確定次第、改めて告知します。
Thank you for attending Japan Tech Leaders Summit 2018 Spring and Thanks again and we look forward to seeing you again soon!

お知らせ

「海外ブロックチェーン分野別活用事例」レポート5月より発売開始!

このたびアドライトは、ブロックチェーン技術で様々な業界にディスラプションを起こしている海外スタートアップを取りまとめたレポートを販売開始しました。

2018年現在、ブロックチェーン技術は黎明期と言えるものの、仮想通貨のみならず、医療や製造、BPO、不動産など、さまざまな産業での活用がすでに広がっており、今後も業界の裾野は拡大していくことが見込まれています。

ところが専門性が高いことから、ブロックチェーンで何が実現でき、どのようにビジネスに活用すればよいのか、明確な指針がないなか進めているのが大半です。現に、大企業がブロックチェーンを導入したプロジェクトの90%はその技術でもなくていいもので、本当に必要としているものはごくわずかという実態がございます。

大手企業に新規事業を支援する会社として、今後のトレンドを予測し提案する責任があると感じており、作成に至りました。

レポートでは、アメリカ、ヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ)、アジア(中国、シンガポール)等を中心に、ブロックチェーンの能力や活用事例、ブロックチェーン業界のプレイヤーマップ、スタートアップの詳細情報(提供サービス、活動内容、優位性)を含めております。ぜひご活用ください。

お問い合わせ
株式会社アドライト TEL:03-3572-5833/E-mail:info@addlight.co.jp/お問い合わせフォーム

海外ブロックチェーン分野別活用事例レポート詳細

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