株式会社アドライト初となる、起業家精神溢れる若者に向けたイベント「一晩でわかる米国の最新ベンチャートレンド – Y Combinator(以下YC)をケースにした起業家向け勉強会」を開催しました。本イベントは東京・大阪・福岡の3都市での開催となっており、今回の東京開催では6月20日19時より渋谷TECH LAB PAAKに社会人学生問わず40名ほどの参加者にお集まりいただきました。
以前より開催していた弊社主催のイベントに学生の方が参加するケースが何度かあったことをきっかけに今回のU-25限定イベントを企画・運営することとなりました。
Y Combinatorで学ぶベンチャートレンド
イベントは前半の講演と後半のワークショップで構成されました。前半部は弊社の簡単な紹介に続く形で、Y combinatorを中心としたシリコンバレーのトレンドについて学んでいきます。
まずはYCについての基本的な知識や独特の慣習について学びました。
なぜYCなのか。その答えはYCの強大なブランド力にあり、特にトップティアとされるVCが数多く参加するという点で起業家にとって大きなメリットとなるからです。
YCと他のインキュベーションプログラムとの違いの一つに英語の重要さというものが挙げられました。アメリカの他のインキュベーションプログラムにおいても投資家と直接のやり取りになるということで英語が必要なのはもちろんのことですが、他のインキュベーションプログラム以上に高いレベルの英語力が求められます。(ちなみに日本からの参加チームは僅か1チーム・・・!)
プログラム自体は年に2回あるため、年を追うごとにチーム数がどんどん増えていきます。そこでわかりやすく整理するために夏を”S”、冬を”W”と表記し、その後ろに西暦下2ケタを加えて表します。(例えば2007年夏バッチに参加していたDropboxの場合”YC S07”と表記されることになります。)
また独特な文化として、握手をし、口頭で投資を約束してしまうとそれが正規の契約になるというものがあります。この文化を知らないと勢いで口走って投資が決定!なんてことにもなりかねません・・・。
YCについての理解を深めた後は、全部で30あるスタートアップチームのビジネスモデルやサービスについてインプットしていきます。世界中から集まる個性的な30チームの中には日本ではあまり考えられないようなサービスを提供するチームや、そんなものにニーズがあるの?という部分にフォーカスしているチームもいくつか見られました。スタートアップと聞くとなんとなく最先端テクノロジーを想像してしまいますが、牛乳配達や農業、さらには遺言まで幅広くカバーしており、参加者の方々も必死にメモを取っていました。
白熱するワークショップ
インプットを終えるとすぐにアウトプットへ。5班に分かれてのワークショップへと移ります。一気に30チームを見ていったにもかかわらず、参加者の方々は各チームの特徴をしっかりととらえており、どのように日本へ引き込むのかという点についての議論がなされていました。今回のワークショップのテーマは単にどのチームが良いかではなく、自分が投資家だったら日本に進出させる前提でどのチームに投資をするかというもの。この視点では、アメリカでは素晴らしいかもしれないが日本に市場がないと思われるチームは魅力的とは言えません。15分という限られた時間の中でうまくフィットするチームを探すというのはなかなか難しかったのではないでしょうか。
投資先発表
15分という時間の中で白熱した議論を交わされていた各班。議論の方向性がそれぞれ違ったのか、なんと5班すべてが違ったチームへ投資するという結果になりました。投資先決定の理由はサービスの良し悪しだけでなく、Youtubeのトレンドや日本の証券制度、日本の少子高齢化など実際の日本の環境やトレンドを含めたものとなっていました。限られた時間でも本の現状に合わせどういった方向でサービスを拡大していくのかということだけでなく、既存のサービスとのコラボや既存サービスにどう打ち勝つのかといった具体的な部分にまで話が進んでいたということに驚きです。
最後に
今回は初の試みとして25歳以下限定と年齢制限をかけさせていただきました。フロアは若い起業家熱をひしひしと感じる空間となっており、お互い熱心に情報交換を行っている姿がみられました。様々なYCのチームを網羅していたということもそうでしたが、若者起業家同士のネットワーキングというのはとても好評でした。こうした場を提供すべく、今後も若手起業家の育成とコネクションの拡大を通じて日本のベンチャーエコシステムに貢献できるようなイベントを開催していきます。また、今回のイベント以外にも弊社ではオープンイノベーションをテーマとしたMirai Salon、アジアやアメリカなどのスタートアップトレンドをテーマとしたTrend Note Camp、資金調達や資本政策などベンチャーファイナンスをテーマとしたFin Book Camp、さらにその他様々なイベントを運営しております。当イベントへの協賛のご依頼や個別でのイベント開催のご依頼などのお問い合わせなどございましたら、お気軽にこちらよりご連絡ください。