世界各国でカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが加速する中、川崎市では脱炭素社会と持続可能な産業成長の両立を目指し、2025年11月12日・13日に「第18回川崎国際環境技術展」を開催しました。今回のテーマは、「サーキュラーエコノミーが創造するビジネスの可能性」です。当日は120の企業・団体にご出展、約4,400名の方にご来場いただきました。 本展でアドライトはビジネスマッチング支援を担当し、川崎市に拠点を置き独自の技術や視点で価値創造に挑む企業10社へインタビューを実施、これまでaddlight journal 内で全3回のシリーズとしてお届けしてきました。
今回は、特別編として、10社のうち本展に初めて出展された3社に、出展のご感想や印象に残ったこと、そして今後の展望について会場内でお話を伺った内容をお届けします。
(開催結果等についてはこちらからご覧ください)
https://www.kawasaki-eco-tech.jp/
ニイガタ株式会社 技術営業グループ 中川 悠
━━ 本展の出展を通じた感想を教えてください
出展経験だけではなく来場者として参加した経験もなかったため、まっさらな状態で臨みましたが、まずは来場者数の多さに驚きました。また、川崎市が主催していることもあり、産官学がバランスよく参加されている点が非常に印象的でした。オープニングセレモニーから、水素や再エネ分野に本気で取り組まれていることを強く感じました。
━━ 特に、展示会の中で印象に残ったことは
ブースでは、テーラークエット装置に多くの方が興味を持ってくださり、大学や企業の研究者の皆様からさまざまなご質問をいただきました。既にお取引のある業界だけでなく、これまで接点のなかったメーカーの方とも名刺交換ができ、新たなつながりを得ることができました。すぐに案件化するものではありませんが、今後のお打ち合わせにつながりそうなお話も複数いただき、非常に有意義な機会となりました。
━━ 今後の展望について教えてください
今後は、エネルギー・再生可能エネルギー分野での取り組みをさらに強化しながら、お客様の研究開発課題をサポートできる範囲を広げていきたいと考えております。また、川崎市に設置しているサテライトの活用により、地域発の取り組みに参加できる可能性にも期待しております。
初出展ながら多くの出会いと気づきを得ることができ、今後の事業展開に弾みとなる貴重な経験となりました。
日本新聞インキ株式会社 技術部 相田 祐子
━━ 本展の出展を通じた感想を教えてください
想定を超える多くの方にブースへお立ち寄りいただき、ヨシを活用した当社の取り組みを幅広く知っていただけたことは、大きな手応えとなりました。
マッチングブースでもアパレル企業様や海外向けECを展開する企業様などからお声がけをいただき、当社の技術や課題をご説明する中で、「こういう活用方法はどうか」といった具体的なご提案もいただきました。展示会後に改めてお打ち合わせをしたいというお話もあり、今後につながる貴重なご縁となりました。
━━ 特に、展示会の中で印象に残ったことは
来場者の方々からは特に、「ヨシがこんな形で使えるとは知らなかった」という驚きの声が多く寄せられました。ヨシを51%配合したバイオプラスチックのお箸は、耐久性があり食洗機も使用できる実用的な製品で、マルシェなどの販売会でも人気の商品です。また、タオル・ストール・ふきん、さらにはヨシのエキスを配合したハンドクリームなど、ヨシ由来の製品の幅広さにも関心を持っていただきました。
川崎市の大川町に本社・工場を持つ当社として、川崎での出展は地元企業とのつながりを生み、今後一緒に取り組んでいきたいというお声をいただけたことが大きな収穫でした。
━━ 今後の展望について教えてください
今後は、三重県以外の地域でもヨシの加工・製品化ができる仕組みを広げ、採れた地域で製造し、そこで雇用が生まれ、地域ブランドとして発信できるようなモデルを実現したいと考えております。ヨシは日本全国の水辺に生えており、地産地消の資源として大きな可能性があります。この素材を活かしながら、環境に寄り添う事業をさらに発展させていきたいと思っています。
株式会社 プランテックス 執行役員 浦元 淳也
━━ 本展の出展を通じた感想を教えてください
会場には多くの企業が参加されており、植物工場に対する関心の高さを強く感じました。実態を知りたいという来場者が多く、食糧危機や食糧安全保障といった社会課題への問題意識が広がっていることを、二日間を通して実感いたしました。
━━ 特に、展示会の中で印象に残ったことは
初日から複数の企業様が具体的な協業をご検討くださり、一部ではNDA(秘密保持契約)を締結し、詳細な議論に進むケースも生まれました。製造業の企業様が多く、「自社で植物工場を所有し、生産者として事業を行いたい」というご相談をいただくなど、これまでにない広がりを感じています。当社の植物工場は、設備に加えて運営マニュアル、人材教育、工場長育成などを含む“運営支援サービス”により、未経験の方でも運営できるモデルになっております。
また、植物工場は地域の雇用創出にも寄与しています。現在稼働している土浦の工場では、高齢者の方々が活躍されており、定着率も高いことが特徴です。安全で衛生的な環境で作業ができるため、シニア世代の就労機会としても非常に相性が良いと感じています。
━━ 今後の展望について教えてください
今後は、日本各地のニーズに応じて植物工場を展開し、地域で安定した食糧供給を実現していきたいと考えております。さらに、川崎市とのイベント連携などを通じ、植物工場で育てた野菜の美味しさ・安全性をより多くの方々に知っていただく取り組みも進めてまいります。
まとめ
今回の取材を通じて見えてきたのは、3社それぞれが独自の技術や視点を活かし、地域や社会課題に誠実に向き合っている姿です。初出展で得られた手応えや新しいつながりは、今後の事業展開に向けた確かな一歩となりました。
サーキュラーエコノミーをテーマに掲げた本展は、単なる技術紹介の場にとどまらず、企業間連携や地域発の取り組みを後押しする“対話のプラットフォーム”としての役割を強めています。川崎市が育んできた産官学の結びつきと、出展企業が持ち寄ったアイデアの交差は、環境産業の次のステージを形づくる重要な起点になるはずです。
アドライトは引き続き、企業の挑戦と価値創造を後押ししながら、未来につながるビジネスマッチングの創出に取り組んでまいります。






